RPS 写真集づくりワークショップに参加した感想
先週から昨日まで、RPSの写真集づくりワークショップ(RPS photobook masterclass)に参加してました。
講師はオランダ出身で、これまで多くの写真集を手がけてきた、トゥーンさんとパートナーのサンドラさん。そしてRPSギャラリーの後藤由美さん。
今回は日本、韓国、マレーシア、ジョージア、チリ、アメリカ、カナダ、デンマーク、オーストラリアから13人のメンバーが参加。6日間にわたってそれぞれのプロジェクトで写真集づくりを発展させていった。
ぼくは現在取り組んでいる「アスリート」をテーマにしたプロジェクトで参加。
このワークショップの肝となるのが、講師3人と参加者13人によるフィードバック。ワークショップの序盤、参加者はそれぞれのプロジェクトをプレゼン、中盤には最初につくった写真集のプレゼン、最後にこのワークショップの成果物となる写真集をプレゼンする。
プレゼンが終わると、講師や参加者から「なぜはじめたの?なぜこの写真なの?なぜこの並びなの?」などなど質問ぜめ。
自分の中で不明確なところがあぶり出される。
講師のトゥーンさんの素晴らしいところはどんなプロジェクトも絶対に否定はしないということ。作家がやりたいことを尊重し、個性にあった的確なアドバイスをくれる。これまでの膨大な経験と実績からなる言葉は誰もが納得する説得力をもっていた。
そのあと、参加者からもいろいろなフィードバックや意見が飛び交う。こう言う場だと日本人同士はなかなか意見が言えないものなんだけど、海外の人たちは自分が思っていることは気にせずに発言する。自分とは別ジャンルの写真に対してもだ。
それが本当に面白い。
なにしろ、いろいろな国の人が参加するので日本人では考えられない発想やアイデアが出てくる。
彼らのフィードバックにより、自分の作品への考えがどんどん深まる。それをまた本に反映させていくのだ。
ぼくは人からいただいた意見や考えは必ず一度試してみることにしている。それがうまく行かなければやめればいいし、うまく行けば取り入れればよい。人からのフィードバックを反映させようと試行錯誤する行為は自分の枠を広げることができる。だからまずやってみる!精神で作品づくりに取り組むようにしている。
作家なら誰の力も借りず、一人で苦しん苦しんで苦しみ抜くもんだ。って意見もあるんだけど、ここはそれとは真逆の環境だ。みんな気軽に意見を交換して、楽しみながら作品を磨がいている。非常にクリエイティブな空間なのだ。
一人では何年もかかってしまうような壁を、一瞬で越えることができる。そんな経験をさせてもらえたように思う。
講師のや参加者のみなさんのおかげで、今回も多くを学ぶことができた。
RPSのワークショップは今回が2回目だけど、どちらも大満足。写真家のみなさんにぜひおすすめしたい。
この写真はこのワークショップの期間で作り上げた「アスリート」をテーマにした写真集。
これから試行錯誤の繰り返しで本を磨いていこうと思う。
写真:ワークショップで出来上がった13冊のダミーブック
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